Dify 入門
Difyの一番の特徴は、何と言ってもノーコードでAIのアプリを作成できることです。
Difyを使うことで、以下のメリットがあります。
- スタートアップに最適
AIアプリケーションのアイデアを簡単に実現することが出来ます。すでに数十のチームがDifyを使ってMVP(最小実用製品)を構築し、投資を受けたり、POC(概念実証)を通じて顧客の注文を獲得しています。
- 既存のビジネスとLLMの統合が可能
LLMを導入して既存のアプリケーションを向上させることが出来ます。DifyのRESTful APIを使ってDifyの管理画面でデータ、コスト、使用を確認することが出来るため改善するときに役立ちます。
- 企業向けLLMインフラに活用
いくつかの銀行や大手インターネット企業がDifyを企業内のLLMインフラとして開発し、生成AI技術の社内活用をしています。
- LLMの開発が容易
Difyを使ってプロンプトエンジニアリングやエージェント技術を簡単に作成出来ます。GPTsの導入前に、すでに60,000以上の開発者がDify上で自分の最初のアプリケーションを作成しています。
料金プラン
Difyを使用する方法はWebサイト版とコミュニティ版の2つあります。Webサイト版はサブスクリプションでいくつかのプランがあります。コミュニティ版はオープンソースで自分で環境構築する必要がありますが、無料で使えます。
DifyのWebサイト版の料金プランは4つあります。1年間ごとのプランを選択すると2ヶ月分安くなります。その金額はPROFESSIONALプランでは$118、TEAMプランでは$318お得になります。


料金プランの違い
*今回はENTERPRISEについては詳細に書かれていない為割愛させていただきます。
SANDBOX | PROFESSIONAL | TEAM | |
メッセージクレジット | 200 件のメッセージ | 5,000 メッセージ/月 | 10,000 メッセージ/月 |
モデル プロバイダー | OpenAI/Anthropic/Llama2/Azure OpenAI/Hugging Face/Replicate | OpenAI/Anthropic/Llama2/Azure OpenAI/Hugging Face/Replicate | OpenAI/Anthropic/Llama2/Azure OpenAI/Hugging Face/Replicate |
チームメンバー | 1 | 3 | 無制限 |
アプリの作成数 | 10 | 50 | 無制限 |
ベクターストレージ | 5メガバイト | 200メガバイト | 1ギガバイト |
ドキュメントのアップロード | 50 | 500 | 1000 |
ドキュメントの一括アップロード | 利用できません | 利用できます | 利用できます |
ドキュメント処理の優先順位 | 標準 | 優先 | 優先 |
メッセージリクエスト | 500円/日 | 無制限 | 無制限 |
注釈クォータ制限 | 10 | 2000 | 5000 |
ログ履歴 | 15日間 | 無制限 | 無制限 |
カスタムツール | 利用できません | 10 | 無制限 |
サポート | コミュニティフォーラム エージェント モード ワークフロー | メールサポート Web アプリのロゴ変更 LLM ロード バランシング | メール&チャットによる優先サポート |
Difyの導入方法
Webサイト版
- Difyクラウドサービスにログインする。DifyにログインするにはGoogleアカウントまたはGithubのアカウントが必要になります。

ログインするとこの画面に移動します。

- モデルプロバイダーを設定するか、提供されているホスト型モデルプロバイダーを使用します。
- アカウントからメニューに移動する。
- 設定を選択する
- モデルプロバイダーを選択する
- それぞれの設定する。今回はOpenAIと新しいモデルを追加する方法を解説します。
モデルプロバイダーの設定方法



1 API-KEYを設定します。
ここでは自分のOpenAIのAPIを入れて使うことが出来ます。
2 モデルを選択します。
ここではOpenAIのモデルを選択できます。例 gpt-4
3 新しいモデルを追加します。
ここではAzure、Geminiなど一覧にあるAIモデルを追加することが出来ます。

- アプリケーションを作成しましょう!
スタジオにある ”アプリを作成する”から3つの方法からアプリケーションを作成出来ます。

コミュニティ版
コミュニティ版を使うにはDockerを事前にインストールしている必要があります。
- Difyのソースコードをローカルにクローンします
- difyソースコードのdockerディレクトリに移動し、次のコマンドを順番に実行してdifyを起動する:
この画面が出てきたら成功です。
- 最後に、すべてのコンテナが正常に稼働しているか確認:
- にアクセスして、Difyを使用します。*アクセスはウェブブラウザにURLを貼りつけて検索して下さい。
- サインアップする
以下のリンクでサインアップを行います。

- サインインする

- アプリケーションを作成する

アプリの作成方法
- スタジオにあるアプリを作成するからアプリを作成できます。アプリを作成する方法は以下の3つあります。今回は最初から作成する方法を紹介します。
- 初めてDifyを使用する際には、提供されているアプリケーションテンプレートから始めて迅速にアプリケーションを作成することをお勧めします。ナビゲーションから「スタジオ」を選択し、アプリケーションリスト内で「テンプレートから作成」を選びます。
- Difyで空白アプリケーションを作成する場合は、ナビゲーションから「スタジオ」を選択し、アプリケーションリスト内で「最初から作成」を選びます。
- コミュニティや他の人からテンプレート(DSLファイル)を受け取った場合は、スタジオから「DSLファイルをインポート」を選択し、インポート後に元のアプリケーションのすべての設定情報を直接読み込みます。

- 最初から作成を選択するとチャットボット、テキスト ジェネレーター、エージェント、ワークフローの4つのタイプを選ぶことが出来ます。その他にアプリのアイコンと名前を付けることが出来ます。
今回はチャットボットを例に作成にしていきます!

- ここではアプリの設計を行います。
- 手順ではプロンプトを書くことができます。
- 変数では変数を作成し{{変数}}をプロンプト内で使うことで変数として組み込むことが出来ます。
- コンテキストはテキストファイルなどをインポートすることでより正確に答えることが出来るようになります。
- 機能追加はチャットの使い方の幅を広げたりより高度なアプリにすることが出来ます。




モデルを変更する場合は以下の赤枠で括弧った部分から出来ます。


- 最後に公開するボタンについて
- 公開する
- アプリを実行する
- サイトに埋め込む

アプリを公開することが出来ます。
アプリを実行し実際の動きを確認出来ます。

ご自身のサイトで作成したAIを使うことが出来ます。サイトに埋め込むからHTMLを取得してご自身のサイトに追加するだけです。

おわりに
今回の記事ではDifyについて特徴、料金プラン、導入、実際にアプリケーションを作成を紹介しました。Difyは簡単にAIアプリをノーコードで作成できます。Difyには、LLMアプリケーションの構築に必要な主要な機能が組み込まれており、数百のモデルのサポート、直感的なプロンプトの編成インターフェース、高品質のRAGエンジン、堅牢なエージェントフレームワーク、柔軟なフロー編成が含まれています。また、使いやすいインターフェースとAPIも提供しています。利用方法はWebサイト版とコミュニティ版があります。初めて触る人やお試しをしたい人はWebサイト版をお勧めします。なぜならWebサイト版はセットアップが簡単な上にChatGPT3.5-turboが回数制限があるものの使えるからです。一方でコミュニティ版はWebサイト版と違い制限がなく使えるため色々試してみたい方や使うことを決めている人にはとても良い選択だと思います。