【Notion】複数の折れ線グラフの作成方法【完全ガイド】

まず押さえておきたい:Notionのチャートの基本

チャートの種類と特徴

Notionのチャートビューでは、以下の形式が選べます:
  • 折れ線グラフ
  • 縦棒グラフ
  • 横棒グラフ
  • ドーナツチャート
折れ線や棒グラフは、X軸・Y軸を自分で指定できるのがポイントです。

複数の線を表示するには?

鍵となるのは、Y軸設定の「グループ化」機能
ここで「媒体名」などの項目を指定すれば、その値ごとに別々の線が描かれます
凡例(ラベル)のON/OFF切り替えも可能なので、見やすさも自在に調整できます。

制約事項(事前に要チェック!)

  • 表示できるのは 最大200グループ、50サブグループ
  • ロールアップや複雑な数式、ファイルプロパティはX軸,Y軸には使えない
  • チャート上からのデータ編集は不可

DB(データベース)設計:ロング形式

なぜ“ロング形式”が必要?

Notionで複数の折れ線を表示するには、「1列=1線」ではなく、1行=1データポイントの形が理想です。これを「ロング形式(tidy形式)」と呼びます。

設計

項目名プロパティ内容
Date📅日付日付(X軸に使用)
Series🔤テキスト 🔻選択 ≔マルチセレクト など媒体名など、線を分けるセレクトプロパティ
Value#️⃣数値数値(Y軸に使用)
Segment(任意)🔤テキスト 🔻選択 ≔マルチセレクト などチームや地域などの追加カテゴリ分けに便利
この構成にしておけば、「グループ化: Series」で複数の折れ線を表示できるようになります。
 
 
 

実践編

1つのDBから複数の折れ線を描く手順

  1. データベースを作成
      • 上記のスキーマに沿って「Date」「Series」「Value」などの列を準備
  1. チャートビューを追加
      • DBの上部から「+」→「チャート」を選択
      • 「チャートを編集」をクリックし、チャートタイプは「折れ線」を選ぶ(または コマンドでもOK)
  1. X軸を設定
      • X軸>データ>Date>「相対日付/月/週/日/年」のいずれか表示したいものを選択
  1. Y軸と系列の設定
      • Y軸>データ>Value>「合計」を選択
      • グループ化>「Series」 を選択 → 「Series」ごとの線が表示される!

完成

補足

  1. 凡例やスタイルを調整
      • 「その他のスタイルオプション」からスタイルの調整が可能
        • 「曲線:オン」→スムーズな曲線表示、グリッド線、軸ラベルなども調整可能
        • その他詳細設定
          • ①「凡例:オン」→各線の名前が表示される
          • ②「データラベル:オン」→「Series」ごとの「Value」の値が表示される
          • ③「キャプション:オンにして文章入力」→キャプションが表示される
  1. フィルターで見やすく
    1. データベースに「Segment」プロパティを作成
      • 期間や対象チーム別にフィルターを設定 → 特定のデータのみ表示が可能に
  1. チャートを書き出す/ダッシュボードに組み込む
      • 「チャートを保存」からPNGやSVGで保存可
      • 複数チャートを並べて1ページにまとめれば社内ダッシュボードにも◎

ワイド形式の表(横型)からロング形式に変換するには?

例:以下のような表から...

DateA支店B支店C支店
2025-10-011284
2025-11-011562
 

↓ ロング形式に変換するとこうなります

DateSeriesValue
2025-10-01A支店12
2025-10-01B支店8
2025-10-01C支店4
2025-11-01A支店15
2025-11-01B支店6
2025-11-01C支店2
 

変換方法の例:

  • 手動(少量なら):新しいDBに3行ずつ手入力、もしくはフォームやコピーで一括変換
  • スプレッドシートで整形:UNPIVOT(列→行)処理してからNotionに取り込み
  • 運用統一:今後はロング形式で入力しておけば、チャート設定は一切変更せずに自動反映!
※現状、Notionでは複数の数値列をそのまま別線に表示することはできません。そのため「ロング形式」が基本になります。

よくある質問とトラブル対応

問題原因対策
線が1本しか出ない①「グループ化」が「なし」になっている ②Series列の値が1種類しかない可能性グループ化」で「Series」のプロパティを選択「Series」列の値を2種類以上の表を作成する
一部のプロパティがX軸・Y軸に使えない数式・ロールアップはX/Y軸に非対応値を普通の「数値」プロパティに移すとOK
表示が粗い/重い表示上限(200グループ・50サブグループ)がある 期間を絞る、集約するなど工夫を
もっと凝ったチャートがほしいNotion標準では限界あり次の外部サービスを活用するのが◎

高度なチャートを作りたいときは?

以下の外部ツールを使えば、複合グラフや参照線、多軸などが可能です。
  • Googleスプレッドシートの埋め込み
  • Rows:Notionと接続して柔軟なグラフを表示可能(Rows公式
 
▼高度なチャートやダッシュボード作成にお困りの方は、こちらのサービスがおすすめです。

まとめ:ポイント早見表

やりたいこと設定のポイント備考
複数線を表示するY軸で「グループ化 」を行うデータは「ロング形式」が基本
見やすく整理したいLegend表示・Visible groups調整ダッシュボードで用途別に整理可能
外部連携で高度にしたいRows/ChartBaseなどを利用標準機能の限界を超えたいときにおすすめ
 

公式・参考リンク集

 

用語・リンク集(Wikipedia/公式)

 

おわりに

本記事の内容が、皆さまのNotion活用のヒントになれば幸いです。チームの可視化やレポート作成に、ぜひ役立ててみてください!
もしデータ設計やダッシュボードの整備をもっと効率化したい方は、Elcamyまでお気軽にご相談ください。
 

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