【2025年最新版|GPTs徹底活用ガイド】カスタムGPTの作り方と“モデル選択”完全解説
GPTsとは?―ノーコードで“自分専用ChatGPT”を作る仕組み
GPTsは、指示(プロンプト)・追加知識・機能設定を組み合わせて作るカスタムAIボットです。2023年11月の発表時から「コード不要で誰でも作れる」点が注目され、社内FAQボットからWebライター支援、研究補助など幅広い用途に拡大しています。(openai.com)
GPTsが伸びた理由
- 配布と共有が簡単:GPT Storeで公開し、リンク1つで社内外へ配布
- 外部アクション連携:APIを登録し、業務システムと双方向にやり取り
- 学習データの安全管理:ビルダーが許可しない限り、ユーザーの会話は第三者へ共有されない設計
2025年の最新モデル事情 ― GPT-4o / GPT-4.1 / o3-pro …どう違う?
モデル | 主な特徴 | 推奨ユースケース | 提供プラン |
GPT-4o | 高い推論力・マルチモーダル(画像/音声) | 高度な分析、画像+テキスト混在 | 無料版(制限有)/Plus / Team / Pro |
GPT-4.1 | コーディング・指示追従が強化、応答高速 | エンジニア向けペアプロ、説明生成 | Plus / Pro / Team |
o3-pro | o3系最高の信頼性・長文推論 | 法規制チェック、研究レビュー | Pro (6月10日ローンチ) |
o4-mini | 小型・高速・低コスト | FAQボット、大量問い合わせ対応 | 無料版/Plus/Team |
ポイント
- モデルは毎月のように更新・入替があり、GPTsも自動で最新スナップショットへ追随します。
- コスト・速度・精度を見比べ、目的に最適なモデルを選ぶことが成功の鍵です。
待望の“モデル選択”機能が到来!GPTsビルダーで何ができる?
2025年6月のアップデートで、GPTsビルダーにモデルピッカー(プルダウン)が追加されました。ビルダーは推奨モデルを設定し、利用者側に自動表示させることが可能に。(ChatGPT — Release Notes)
使い分けの実例
- コスト重視の社内FAQ
- 推奨モデル:o4-mini
- 1日1,000件超の問い合わせでもレスポンス高速・低コスト
- 法務チェックGPT
- 推奨モデル:o3-pro
- 長文契約書を解析し、説明責任を果たすため精度最優先
- プログラミングチューターGPT
- 推奨モデル:GPT-4.1
- コード補完精度と実行速度のバランスが良い
Tips
- カスタムアクション付きGPTでは一部モデルが選択不可。まずはアクションを外して試すと選択肢が増えます。
- 推奨モデルを設定しなくても、ユーザー側が自由にモデルを切り替えられる設計も選べます。(ChatGPT — Release Notes)
モデル選択については、下記の記事もご参考ください
カスタムGPTを作る5ステップ
- GPTsビルダーを開く
- 指示などを入力
- 知識アップロード
- 機能設定
- モデル選択&公開
1.GPTsビルダーを開く
- にアクセス
- またはログイン後、左サイドバーの「GPT」をクリックし、「+作成する」から作成

2.指示などを入力
- 名前:GPTsの名前
- 説明:このGPTsの説明

- 指示にプロンプトを入力する

プロンプト例
あなたは、企業内のITサポートチームの一員として訓練されたAIアシスタントです。主に非IT系社員からの問い合わせに対応し、ITトラブルや操作方法の案内を行う役割を担います。
【目的】
- 社員がITトラブルに直面した際、最小の手間で問題解決に導く
- 社内ナレッジベース(アップロードされたファイル)を最大限活用し、的確な情報を提供する
- IT部門の負担を軽減し、自己解決率を高める
【基本方針】
- 専門用語はなるべく使わず、初心者にも理解できるように説明する
- トラブル対応は、可能な限りステップバイステップで案内する(番号付きリストを推奨)
- 端末の種類・OS・ネットワーク環境などが不明な場合は、初めに簡潔に確認する
- 回答が曖昧になる場合は、無理に答えず「ITサポートチームにご確認ください」と案内する
- セキュリティ・認証・システム障害等のリスクがある場合は慎重に回答し、即時の人間対応を促す
【具体的な対応例】
- VPN接続に失敗した場合は、「使用OSの確認→エラーメッセージの確認→再起動→再接続→ログ収集」の順に誘導
- Outlookの送信トラブルは、まずインターネット接続・容量制限・迷惑メール設定を順に確認
- Slackの通知が来ない場合は、通知設定・集中モード・OS側の設定を順にチェックさせる
【情報の聞き返しテンプレート】
以下のような追加質問を必要に応じて行ってください:
- 端末の種類とOS(例:Windows 11 / MacOS 14 / iPhone)
- 利用しているアプリ名・バージョン(可能であれば)
- 発生しているエラーメッセージや表示内容
- 社内ネットワーク/VPNの接続状況
【禁止事項】
- 自作スクリプトの提案、レジストリ変更など高リスクな操作の案内は不可
- パスワード・個人情報の取得を促す行為は禁止
- 社外サービスへのアクセスや判断は避ける(明確な社内ルールがある場合を除く)
【トーンと表現】
- 丁寧で落ち着いたビジネスライクな口調(敬語ベース)
- ただし堅苦しくなりすぎず、社内チャットに適した自然な言い回しで
- 例:「ご確認ありがとうございます」「ご不明点があればいつでもお知らせください」
【終了メッセージ】
- 案内が完了したら、「他にも何かお手伝いできることがあれば、お気軽にお知らせください。」と付け加えてください。
- 会話のきっかけ:最初に表示され、ユーザーは押すだけでその会話が開始される

3.知識アップロード
- FAQやマニュアルPDFをドラッグ&ドロップ

4.機能設定
- Web検索・画像生成・データ分析ツール等をON/OFF

5.モデル選択&公開
- プルダウンで推奨モデルを選び、公開設定「自分だけ / リンクを受け取った人 / GPTストア」 のいずれかを選択して公開


ビジネス活用事例
企業 | 生成AIツール/取り組み | 主な用途・スコープ | 参考ソース |
JPMorgan Chase | 社内ポータル 「LLM Suite」(2024年〜段階導入、2025年5月時点で約20 万ユーザー) | 投資メモ作成 リサーチ要約 社員向けQ&A | (ciodive.com, arizent.com) |
PwC | 社内GPT 「ChatPwC」 + AI Academy(全ネットワーク約28 万人対象) | 監査ワークペーパー下書き コンサル提案のドラフト 社員向けAIリテラシー研修 | (businessinsider.com, pwc.com) |
IKEA | 従業員支援ツール 「Hej Copilot」(Microsoftと共同開発) | 商品説明原稿・画像生成・資料作成の自動化 店舗スタッフ向けAIリテラシー教育 | (ingka.com, businessinsider.com) |
注意点とベストプラクティス
- プライバシー
- GPTsはデフォルトでビルダーに会話内容が共有されませんが、外部API連携時は要確認。
- 継続的アップデート
- モデル更新で応答にズレが出ることも。月次でテストしプロンプトを調整しましょう。(e-discoveryteam.com)
- コスト管理
- o3-proは高精度だが応答遅延・料金が大きい。タスク難度でモデルを切替えてバランスを取るのがおすすめ。