【初心者にもわかりやすく解説】CIDRとは?
「CIDRって聞いたことあるけど、何のことだかさっぱりわからない…」
そんな悩みをお持ちのあなたへ。この記事では、IPアドレスの割り当て方法であるCIDRについて、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
IPアドレスのおさらい
まず、IPアドレスはインターネット上の住所のようなものです。ウェブサイトを閲覧したり、メールを送受信したりするとき、必ずこのIPアドレスが使われています。
IPアドレスは「192.168.1.1」のように、ドットで区切られた数字の並びで表されます。この数字の並びには、実は意味があります。
IPアドレスは「ネットワーク部」と「ホスト部」の2つに分かれており、「どのネットワークの、どの機器か」を表しています。
- ネットワーク部: ネットワークを識別する部分
- ホスト部: ネットワーク内の特定の機器を識別する部分
例えば、「192.168.1.10」と「192.168.1.20」というIPアドレスは、同じネットワーク「192.168.1.0」に属する異なる機器であることを示しています。
アドレスクラスの登場:IPアドレスをクラス分け
初期のインターネットでは、IPアドレスは「クラス」と呼ばれるグループに分けられて管理されていました。
- クラスA:巨大なネットワーク向け(例:大企業や政府機関)
- クラスB:中規模ネットワーク向け(例:大学や中企業)
- クラスC:小規模ネットワーク向け(例:家庭や小規模オフィス)
それぞれのクラスには、決められた範囲のIPアドレスと、固定のサブネットマスクが割り当てられていました。
クラス | 接続可能コンピュータ数 | サブネットマスク |
クラスA | 約1677万台 | 255.0.0.0 |
クラスB | 約6万5千台 | 255.255.0.0 |
クラスC | 254台 | 255.255.255.0 |
例えば、「192.168.1.1」というIPアドレスはクラスCに属し、サブネットマスクは「255.255.255.0」と決まっていました。
CIDRの仕組み:サブネットマスクを自由に設定
CIDRでは、サブネットマスクを自由に設定することで、ネットワークの大きさを調整できます。
例えば、「/24」という表記は、サブネットマスクの1が24個並んでいることを意味し、「255.255.255.0」と同じ意味になります。
- /24:11111111.11111111.11111111.00000000 (255.255.255.0)
- /20:11111111.11111111.11110000.00000000 (255.255.240.0)
/24の場合、ネットワーク部は24ビット、ホスト部は8ビットとなり、256個のIPアドレスを使用できます。
/20の場合、ネットワーク部は20ビット、ホスト部は12ビットとなり、4096個のIPアドレスを使用できます。
このように、CIDRではサブネットマスクを調整することで、ネットワークに割り当てるIPアドレス数を柔軟に変更できるため、IPアドレスの無駄を減らすことができます。