【初心者・非エンジニアでもわかる】メモリとは
2. メモリの種類
メモリにはいくつかの種類があり、それぞれが異なる役割を持っています。
2.1 主記憶装置(メインメモリ、RAM)
主記憶装置(メインメモリまたはRAM: Random Access Memory)は、コンピュータが今まさに使っているデータやプログラムを一時的に保存します。ここに保存されたデータは、コンピュータの電源を切ると消えてしまうため、データを長期的に保存することはできません。
特徴 | 説明 |
揮発性 | 電源を切るとデータは消える |
高速性 | データの読み書きが非常に高速 |
一時保存 | プログラムやデータを短期間で保存する用途に適している |
容量 | 数GB〜数十GBが一般的 |
2.2 キャッシュメモリ
キャッシュメモリは、CPUがすぐにアクセスできる非常に高速なメモリです。よく使うデータや命令を一時的に保存し、CPUが繰り返しメモリにアクセスする際の時間を短縮します。キャッシュメモリはRAMよりも小さいですが、CPU内部やその近くに配置されており、CPUのパフォーマンス向上に貢献します。
特徴 | 説明 |
超高速 | メモリの中で最も高速なアクセスが可能 |
サイズが小さい | 数KB〜数MB程度の容量 |
CPUとの近接性 | CPUに直接接続されており、極めて効率的にデータを受け渡す |
2.3 補助記憶装置(HDD/SSD)
補助記憶装置(HDD: Hard Disk Drive や SSD: Solid State Drive)は、長期的にデータを保存するためのメモリです。RAMとは異なり、電源を切ってもデータは消えません。補助記憶装置は大量のデータを保存できる一方で、RAMよりも読み書き速度が遅くなります。
特徴 | 説明 |
非揮発性 | 電源を切ってもデータが消えない |
大容量 | 数百GB〜数TB(テラバイト)まで対応可能 |
低速 | メインメモリやキャッシュメモリよりもデータの読み書き速度が遅い |
3. メモリの動作の仕組み
メモリがどのように動作するかを説明するために、次の3ステップで考えてみましょう。
3.1 プログラムのロード
コンピュータの補助記憶装置(HDDやSSD)に保存されているプログラムが、実行されるときにメインメモリ(RAM)にロードされます。これにより、CPUはそのプログラムを実行できるようになります。
3.2 データの処理
CPUは、メインメモリにロードされたプログラムとデータを使って演算や処理を行います。処理の途中で必要なデータはキャッシュメモリに保存され、次の処理が高速に行われます。
3.3 データの保存
処理が終わったら、データは再び補助記憶装置に保存されます。プログラムが終了すると、メモリに一時保存されていたデータは解放されます。
メモリの動作イメージ
5. メモリの利点と制限
5.1 利点
- 高速なデータアクセス 特にメインメモリ(RAM)は、補助記憶装置よりも高速にデータを読み書きできます。これにより、プログラムの実行が効率的に行われます。
- 柔軟性 メモリは、現在使用しているプログラムやデータに応じて動的にデータを管理できます。
5.2 制限
- 揮発性
メインメモリやキャッシュメモリは、電源が切れるとデータが消えるため、長期間のデータ保存には向きません。
- 容量の制限 メモリの容量が足りないと、コンピュータの処理速度が大幅に低下し、フリーズすることもあります。